【寺院名】魚山 来迎院(らいごういん)

【宗派名】天台宗
【別名】
【住所】京都府京都市左京区大原来迎院町537
【本尊】薬師如来 釈迦如来 弥陀如来
【開山】慈覚大師
【開基】聖応大師
【由緒】来迎院は、魚山橋の東呂川に沿って山道を300m程登り、下界と隔絶した雰囲気を持つ天台宗の古刹である。同院のある大原は、平安時代初期、日本天台宗を開宗した最澄の弟子の円仁が、声明の修練道場として開山した。藤原時代には、俗化した叡山を離れた念仏聖が修業する隠棲の里となり、寂源が勝林院を、叡山東塔の堂僧であった聖応大師良忍が来迎院を建立した。創建当時の同院は、三尊院と称し多数の堂塔伽藍があったが、応永33年応永(1426)11月火災で焼失した。この後大原は、上院来迎院と下院勝林院を中心として坊が集落化する別所となり、魚山大原寺と総称した。平安時代末期に良忍が声明を統一し、魚山流声明を集大成した。その後、この声明は鎌倉時代初期に同院で全盛期を迎え、以後も、声明の本山としての血派を守り続けた。
【寺宝】伝教大師度縁案並僧綱牒1巻(国宝)/日本霊異記 中、下巻(国宝)/来迎院如来蔵聖教文書類:良忍自筆類15部、聖教類412部、文書類120部(重文)/薬師如来(重文)/釈迦如来(重文)/弥陀如来(重文)/その他