【寺院名】壬生寺(みぶでら)

【宗派名】律宗 本山
【別名】壬生さん
【住所】京都府京都市中京区坊城通り仏光寺北入る
【本尊】地蔵菩薩
【開山】快賢僧都
【開基】鑑眞和上
【由緒】壬生寺はもと五条坊門の壬生と言い、快賢僧都という三井寺の貴僧が慈母孝養のために建立し、仏師定朝作の地蔵菩薩座像を安置し、人々から小三井寺と呼ばれていた。仏像造顕を正暦2年(1078)、御堂落成供養を寛弘2年(1005)とし、以来、都下の貴賤が多く参詣した。建保元年(1213)に大和守平宗平が、壬生寺を五条坊門壬生から現在の五条坊門坊城に移して、仏閣塔婆を建立した。その後数回、火災で焼失、再建を繰り返していたが、明治維新を迎えると、廃仏毀釈政策にあい、また他寺同様寺産寺地の大部分を官に上地するなどして衰えた。明治28年(1895)頃から漸次回復に向かい、寺観も次第に整えられて今日に至っている。寺運に隆替はあったが、壬生地蔵の信仰が少しも衰退せず、益々隆盛であるのは、民衆の信仰が伝統的にいかに深厚であったかを物語っている。
【寺宝】五仏錫杖(重文)/紙本墨画淡彩列仙図屏風一双(重文)/大念仏堂(重文)/壬生大念仏狂言(重要無形民俗文)/壬生三面/地蔵菩薩立像(重文)/延命地蔵菩薩像/その他多数を所蔵