【寺院名】高草山 法華寺(ほっけじ)

【宗派名】天台宗
【別名】乳観音
【住所】静岡県焼津市花沢町2
【本尊】千手観世音菩薩
【開山】行基菩薩
【開基】
【由緒】法華寺は奈良時代第45代聖武天皇(在位724-749)の御宇、法華滅罪の駿河国分尼寺として建立されたといわれる。往古は本堂、仁王門、客殿等の堂塔伽藍が美しく並び立ち、花沢の地には各所に16の支院が散在して鎮護国家の道場としてふさわしい古刹であった。永禄13年(1570)、武田信玄、勝頼父子の花澤城攻略の戦乱に遭遇して、本寺の伽藍及び山内の坊舎を焼失してしまったが、仏像は幸にも危難を免れている。その後寛永寺末となり、政 和尚が再興を発願し、豪順、豪栄和尚の3住職辛苦の末に現在の霊刹を造営したのである。以前には法華寺の門前に千歳余の大銀杏があった。大樹より垂り下る乳根に心中の願いを記し、ご祈願すると子宝が授かったり、亦お乳が授かったりもした。大樹の脇に乳観音の尊像が祭祀されていたので、誰となく法華寺を乳観音と別称するようになった。
【寺宝】千手観音像(行基作)/廿八部衆像(運慶作)/仁王尊像(運慶作)/聖観音像(県文)/地蔵尊像(伝教大師作)/聖徳太子像(慈覚大師作)/弁財尊天像/馬の百態絵図/その他多数