【寺院名】鷲尾山 不動院(ふどういん)

【宗派名】真言宗豊山派
【別名】鷲尾寺
【住所】新潟県柏崎市宮之窪312
【本尊】十一面千手千眼観世音菩薩
【開山】空咢がく上人
【開基】大同2年(807)
【由緒】1500年程昔、近郷の農夫が自分の連れていた牛を黒鷲にさらわれその後を追ったところ、その黒鷲の羽をしとねにした不動と名乗る老人がいた。老人曰く「この鷲の羽を都で売り、千手観音の像を買って此の山に安置して各々信仰せよ」その言に従って農夫が都へのぼり、羽を売って千手観音を求めようとしたところ、淀川の辺りに五色の光明を放つ木を見つけ、そのかたわらにいた一人の沙門に、その木で尊像を彫刻してくれるよう頼んだ。しかし沙門は「この木は東山清水寺に納めることが決まっている。同じ木より彫ったものが南都にあるから、それを供奉せよ」と言った。農夫は当時都に密教を広めていた空海に教えを受け、空咢と称して願い通りの尊像と共に故郷へ帰り、大同2年(807)、先の不動のお告げの場所に本堂8棟を建立して尊像を安置した。これが不動院の開創である。
【寺宝】本尊十一面観音(県文)/チベット伝来の曼荼羅絵像