【寺院名】自生山 那谷寺(なたじ)

【宗派名】高野山真言宗 別格本山
【別名】
【住所】石川県小松市那谷町
【本尊】十一面千手観世音菩薩
【開山】養老元年
【開基】泰澄大師
【由緒】那谷寺は、越知山泰澄大師により養老元年(717)開創された。大師は悪夢に感見された千手観音菩薩の姿を自ら彫り、岩窟内に安置、白山開拓の鎮守神とし、自生山岩屋寺と当寺を名づけた。寛和2年(988)65代花山天皇(在位984-986)は同山御幸の際、岩窟内にて光明赤々とした観音三十三身の姿を拝した。「朕が求むる三十三ヶ所はすべて此の山にあり、何ぞ西国を巡るの要あらんや」と詔され、一番札所紀伊の那智山と三十三番札所美濃の谷の各一字をもって那谷寺と改めた。さらに全国観音霊場札所の総納霊場として定め、自ら那谷寺中興の祖となった。その後二度の兵乱で全山が焼失したが、寛永17年(1640)加賀藩主前田利常公が後水尾天皇の勅命を受け、岩窟内本殿、拝殿、唐門、三重塔、護摩堂、鐘楼、書院を再建して寺の威容を整えた。現在も多くの人々の信仰を集める霊場である。
【寺宝】大悲閣拝殿・当門・本殿(重文)/三重塔(重文)/護摩堂(重文)/鐘楼堂(重文)/書院・庭園(重文・特別拝観)/普門閣(特別拝観)/初唐大般若経、平安時代曼茶羅等の重美/その他多数あり