【寺院名】當麻山 中之坊(なかのぼう)

【宗派名】高野山真言宗 別格本山
【別名】當麻寺中之坊
【住所】奈良県北葛城郡当麻町当麻1263
【本尊】十一面観世音
【開山】役の行者
【開基】実雅法印
【由緒】當麻寺の塔頭である中之坊は、実雅法印の開基による高野山真言宗の寺院である。天平(729-49)の昔、有名な當麻蓮絲大曼荼を感得し、一夜にて手織りされたという説話の主人公、右大臣藤原豊成卿の息女・中将姫が、実雅法印を師としてここで剃髪されたと伝えられている。剃髪堂は中之坊の本堂となっており、中将姫お手引きの観音様と伝えられる十一面観音菩薩が本尊として祀られている。この観音様は、幾多の困難辛苦に遭いながらも修行を積まれた中将姫が、数々の誓願をかけられた観音様であり、参詣者の諸願をよく成就され、そのご利益の深いことでよく知られている。また、香藕園と名づけられている庭園は、史跡名勝指定で、片桐石州侯の作庭になる大和三名園の1つである。当初の姿がよく保存されている貴重な庭園で、参拝客と同時に観光客の姿もあとを絶たない。
【寺宝】書院(重文)/茶室(重文)/中将姫誓い石/茶筌塚/太子殿/陀羅尼助薬/役小角加持水の井戸/庭園(史跡名勝)/その他多数