【寺院名】松岡山 東慶寺(とうけいじ)

【宗派名】臨済宗円覚寺派
【別名】鋸山
【住所】神奈川県鎌倉市山ノ内1367
【本尊】釈迦如来坐像
【開山】覚山志道尼
【開基】北条貞時
【由緒】東慶寺の開創は弘安8年(1285)で、開山は北条時宗夫人潮音院殿覚山志道尼、開基は北条貞時である。昔は尼寺五山第二、男子禁制にて、不法の夫より救われる寺法を勅許され、駈込寺とか縁切寺と呼ばれた。5世用堂尼は後醍醐天皇皇女で、これより松ケ岡御所と称され、江戸時代の寺領は二階堂・12所120貫であった。江戸末期には離婚のために駆け込む女人があとを絶たず、松ケ岡役所に呼出されて離縁状を取られる男も多く、川柳にもよく詠まれた。明治になると縁切寺法は終わり、円覚寺派管長釈宗演禅師入寺、中興開山となり、以来男僧寺となった。大正12年(1923)の大震災で建物大半が倒壊したが、昭和に入って、書院、本堂等を復興し、水月堂は昭和34年(1969)東京の加賀前田家持仏堂を移建し、茶席寒雲亭は千宗旦遺構、昭和36年(1971)に移築したものである。
【寺宝】本尊釈迦如来坐像/聞香具一対/聖観音立像(重文)/天秀尼頂相/水月観音坐像(県文)/沢庵書状(天秀あて)/銅鐘(県文)/探幽画・天神像/雲版(市文)/大塔宮束帯像/初音蒔絵火取母(重文)/大塔宮軍装像/葡萄蒔絵聖餅箱(重文)/東慶寺境内図/百人一首かるた(天秀所持)/その他多数