【寺院名】摩耶山 天上寺(てんじょうじ)

【宗派名】高野山真言宗(旧中本寺)
【別名】仏母寺・摩耶山寺
【住所】兵庫県神戸市灘区摩耶山町2-2
【本尊】十一面観音 仏母摩耶夫人
【開山】法道仙人
【中興】弘法大師
【由緒】摩耶山天上寺は大化2年(646)、孝徳天皇の勅願により、インドの高僧法道仙人が開創した。本尊釈迦感成の十一面観音は一寸八分の黄金の秘仏で、大阪湾一円および摩耶山の四周に開けた八洲の守護仏とされた。その後、弘法大師が渡唐した際、梁の武帝自作の摩耶夫人尊を持ち帰り、奉安した。本尊は古来厄除開運の秘仏として信仰されている。仏母摩耶夫人尊は、女性のあらゆる難病や苦しみを救い、特に安産と子育ての守護仏として全国に知られている。摩耶山天上寺は女人総守護の本山・女人高野・女人の御寺(みてら)とまで謳われて、広く女性の信仰を集め、安産腹帯発祥の霊場(日本で最初に安産腹帯を授けた寺)としても名高い。さらに、先祖や精霊の御魂(みたま)を供養し鎮めるにふさわしい霊場としても知られ、先祖や水子の供養と納骨のために多くの方々がお参りしている。
【寺宝】紺紙金泥法華経八巻(県重文)/足利時代両界曼荼羅/唐時代仏涅槃図/赤松円心奉納刀/その他、多数 ※昭和51年(1576)七堂伽藍を全焼したが、昭和60年(1985)に金堂が再建。平成元年(1989)10月には再刻された摩耶夫人像の入仏開眼大法会が厳修された。現在も復興が進んでいる。