【寺院名】東海山 長福寺(ちょうふくじ)

【宗派名】臨済宗妙心寺派 準別格地
【別名】
【住所】愛媛県東予市北条655
【本尊】釈迦牟尼仏
【開山】雲心善洞禅師
【開基】河野通有
【由緒】長福寺は臨済宗妙心寺派の禅寺である。弘安5年(1282)元冦の勇将河野通有が、敵味方の戦没者を弔うために自分の館を寺に改め、海印山長福寺と称した。開山は京都東福寺の雲心善洞禅師とされ、始めは東福寺派に属していたが、河野家没落後は定かでない。その後、寛永年間(1624-44)、河野家の血を引く正岡家出身の南明禅師によって再興され、山号を現在の東海山に改め、妙心寺派に転じた。その後、寺観を整え、現在の境内は約6,200平方メートル、山門を入ると通有の墓という宝篋印塔がある。土塀には矢狭間といって弓矢を射る穴があり、西と北側に溝渠を残し、豪族の館の面影が偲ばれる。本堂は東西8間、南北6間で明治29年(1896)に建立され、内陣に本尊の釈迦如来像がある。玄関・庫裡は昭和初期の再建で、禅寺風の豪壮な建造物である。
【寺宝】梵鐘(県文)/長福寺本「予章記」―河野家関係古文書/南明禅師木像/河野通有公の墓/東山天皇御宸筆