【寺院名】金剛山 長安寺(ちょうあんじ)

【宗派名】天台宗
【別名】しゃくなげ寺
【住所】大分県豊後高田市大字加礼川635
【本尊】千手観音立像
【開山】養老2年
【開基】仁聞菩薩
【由緒】豊後高田市街地から都甲川を遡ると四方絶壁の奇勝屋山がある。この屋山の中腹にあるのが、六郷満山の惣山として栄えた平安朝以来の天台宗の古刹、金剛山長安寺である。長安寺は、元正天皇の養老2年(718)に仁聞菩薩によって開基されたと伝えられている。当時は、六郷満山の中山分本寺として一方に雄姿していたが、平安朝末期より奉祀された太郎天童子の仏光とともに勢力を増大していった。太郎天童子は、榧の木の一木造りの立像で、胎内名には大治5年(1130)と刻まれている。流れるような躍動的な美しさで、藤原時代の秀作である。その後、鎌倉時代には六郷山の惣山として満山100余ケ寺を統持し、学頭職として満山約1000の僧侶を統卒、事あるに臨んでは、国家のためにも幕府のためにも祈願の任に当たり、惣山として由緒のある霊場である。
【寺宝】太郎天像(国重文)/国東塔(県文)/二童子立像(国重文)/法篋印塔(市文)/銅板経(国重文)/仁王像経筥(国重文)/その他多数