【寺院名】湯殿山 注連寺(ちゅうれんじ)

【宗派名】真言宗湯殿山派
【別名】
【住所】山形県東田川郡朝日村大網
【本尊】大日如来
【開山】弘法大師
【開基】天長2年
【由緒】弘法大師は、中国に渡って仏教を学び大同元年(806)8月に帰朝して、真言宗を伝えたが、天長2年(825)に東北を巡錫して湯殿山を開いた。そのおり、梵字川を遡ってこの地に着いた時、八大金剛童子(湯殿山大権現)が現れて大師に上火の行法を授けた。そこで弘法大師は、ここに湯殿山権現を勧請して堂宇を建て、諸人の祈祷所としたのが注連寺の開創であると伝えられている。その頃、女人は御山に登ることを禁じられて法性(仏語、宇宙の絶対不変の真理)の大日如来を拝むことができなかった。このため特に女人を憐れみ、大慈悲の心をもって新山権現として、胎蔵界大日如来を刻み、本尊として安置して祈祷を行い、女人でもお注連(しめ)を戴けるようにした。爾来、湯殿山注連寺は、法燈が維持され、人々の信仰厚く、現在に到る。
【寺宝】十六羅漢/寛平法皇画像/胎蔵界大日如来/七五三掛桜--弘法大師がここで行をした印であり、丑の年にはひとりでお注連(しめ)が掛るという/即身仏 鉄門海上人安置
※湯殿山系ミイラ仏は、きびしい浄行を重ねた上人のみが到達し得る生身のままの成仏(即身仏)になろうとする行法である。