【寺院名】一簣山 多田幸寺(ただこうじ)

【宗派名】臨済宗妙心寺派 四等地
【別名】
【住所】滋賀県長浜市田村町338
【本尊】薬師如来
【開山】源賢法師
【開基】多田満仲
【由緒】多田幸寺は、平安の往時、源満仲公の三男・美女丸が出家して源賢法師と称し、比叡山の恵心僧都のもとで修行の後、寛仁2年(1018)にこの地に建立した寺と伝えられている。多田幸寺の由来は、美女丸が幼少の時、父の勘気に触れ打首にならんとしたとき、身代りとなって美女丸を救ってくれた幸寿丸の霊を弔うため、父の居る多田の地名と幸寿丸の幸の字をとって名づけられたとされている。創建当初は天台宗の巨刹で、七堂伽藍の立ち並ぶ壮麗な寺観だったという。後に日蓮宗に属し、さらに臨済宗に転じて今日に至る。途中、木曽義仲の兵火や信長の軍勢によって一山が焼失するなどの難にあったが、幸い本尊は無事であった。この本尊は多田幸寺開創の際、伝教大師が一斧三拝して刻まれたという御自作の尊像を源賢法師が請じたものといわれ、平安初期の作と推定される長浜市一の古仏である。
【寺宝】薬師如来座像(重文)