【寺院名】大平山 太山寺(たいさんじ)

【宗派名】真言宗豊山派 長谷寺直末
【別名】野州豊川稲荷
【住所】栃木県栃木市平井町714
【本尊】(奥ノ院)十一面千手観世音(本堂)不動明王
【開山】慈覚大師
【開基】
【由緒】寳樹院太山寺は、天長11年(833)淳和天皇御代、慈覚大師(円仁)によって創建された名刹で、関東平野に面する神仏修合の寺であった。太平山頂に太平大権現をまつり、月輪・日輪を建立し、祭事を司どっていた。その1つ、月輪の寺が同寺で、当時は天台宗であった。その後延宝3年(1675)徳川家綱の時代、知足院の請願により大和国長谷寺小池坊の直末となり、本尊を不動明王とし、寺格を改めた。現在の寺は、有海法師が4代将軍の実母寳樹院殿お楽の方病気静養のため建立されたものである。また、太山寺観音堂は、市指定文化財になっており、寺伝によると徳川家光時代の建築物で、間斗束に見られる功さは本市の古建築物の白眉である。堂内の格天井の絵が落剥したのは惜しまれるが、いずれにせよ、栃木市における最古の建築物と思われる。
【寺宝】十一面千手観世音(県重文)/不動明王(市文)/大日如来(市文)/阿弥陀如来(市文)/大威徳夜叉明王像(市文)/文殊菩薩(市文化財)/お楽の方お手植のしだれ桜(栃木市天然記念物・栃木県名木百選)