【寺院名】慶向山 禅定寺(ぜんじょうじ)

【宗派名】天台宗
【別名】鍋山山
【住所】島根県飯石郡三刀屋町
【本尊】聖観世音菩薩
【開山】
【開基】行基菩薩
【由緒】慶向山禅定寺は、今からおよそ1300年前に建立された、聖武天皇勅願の寺である。境内からは中国山脈の山並が眺められるので、あの自然の庭は、欲を離れ自分がすべてを悟って仏様になれる、誠に良い所であるというところから、慶びを向かえる山という意味で慶向山と号した。また、悟りを開ける所ということから、禅定寺と名づけられた。この寺は聖観世音を本尊として祀られているが、古伝によると、禅定寺の住職が大雪に閉じ込められたとき、一匹の猪(観音の化身)が現れ、モモの肉を住職に与え、餓死から救ってくれたということから、身変わり観音として多くの人々に信仰されている。また本堂は、戦国時代再三兵火によって焼失したが、宝暦8年(1758)再建され、三間堂の伝統を受け継ぐ立派な建物である。しかし近年損傷が激しいため、昭和63年(1988)に仁王門と共に大修復が行なわれた。
【寺宝】聖観世音菩薩立像(国重文)/阿弥陀如来座像(県文)/観世音菩薩立像(県文)/勢至菩薩立像(県文)/本堂(町文)/石塔五重塔/その他多数