【寺院名】那智山 青岸渡寺(せいがんとじ)

【宗派名】天台宗 特別寺
【別名】那智山観音
【住所】和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山8
【本尊】如意輪観世音菩薩
【開山】裸形上人
【開基】生仏聖人
【由緒】青岸渡寺は仁徳帝(在位313-399)の御代に印度より裸形上人が一行6人とともに熊野浦に漂着し、熊野の各地を巡歴し那智大滝において観世音を感得し庵を造り、その後推古帝(在位592-628)の時に大和より生仏聖人が来山、玉椿の大木に如意輪観世音を彫刻し、前の観世音を胸に納めたと伝えられている。その後神仏合体修験道場となり、熊野十二社権現としての形態を充実し、歴朝の尊信も篤くなった。正暦2年(991)華山帝が法皇となられ那智山に入り、観音信仰の普及に努力し、三十三所霊場順礼が行われる様になると第1番札所となった。以来順礼が盛んになり隆盛をきわめたが、明治に入ると神仏分離の制令により極端に荒廃し、36の坊舎、本願7ケ寺は衰えた。明治4年(1871)那智権現は熊野那智神社と称し、如意輪堂は明治7年(1874)に独立し除々に復興努力し、今日に至る。
【寺宝】本堂(重文)/宝篋印塔(重文)/銅造如来立像(重文)/銅造観音菩薩立像(重文)/金銅大日如来坐像(重文)/金銅薄肉宝生如来坐像(重文)/金銅薄肉金剛宝菩薩坐像(重文)/その他多数