【寺院名】盛寿山 常楽寺(じょうらくじ)

【宗派名】高野山真言宗
【別名】
【住所】徳島県徳島市国府町延命
【本尊】弥勒菩薩
【開山】弘法大師(空海)
【開基】
【由緒】往昔、弘法大師が四国巡錫の際、17日間この地に修禅し専念真言の秘法を厳修したところ、弥勒菩薩の宣説をうけた。大師は、直ちに感得の慈尊即ち2尺6寸の尊像を彫り中堂を造立して安置し、四国霊場第14番の本尊とした。これが常楽寺の始まりである。慈氏菩薩出現の地は、三箇所だけであり、四国霊場中弥勒菩薩を本尊とするのは同寺だけである。その後、大師の弟子・真然僧正が金堂を建立し、寺観も整えられた。天正年間(1573-92)に兵火にかかり、灰燼に帰すも万治2年(1659)に再興され、文化15年(1818)に現在の地に移された。また数度の兵火で殿堂伽藍が悉く消失しても、本尊弥勒菩薩は、灰燼中に暦然と立ち、今に至るまで霊験はあらたかである。秋風春雨、幾星霜の時が流れ、往時の偉観を知る由はないが、世俗の煩わしさを避けた修禅の地、常楽寺を訪ねる人々は、跡を絶たない。
【寺宝】本尊・弥勒菩薩 ※霊木の由来 弘法大師が四国巡錫の当時、刺木にした大師御持参の霊木で、病苦治の効験があったが、兵火により焼火。この地に飛種して新芽が出で今日に至る。その後、寺地をこの勝地に移したのは、この霊木に所因すと云い伝えられている。