【宗派名】高野山真言宗
【別名】穴禅定の寺
【住所】徳島県勝浦郡上勝町正木
【本尊】十一面観世音菩薩
【開山】
【開基】弘法大師
【由緒】慈眠寺は高野山真言宗に属し、山号を月頂山、院号を宝珠院と称されている。延暦年間(782-805)、弘法大師その御年19才の砌、末代衆生の生活苦、病苦等一切の苦厄を除くため当地を御巡錫しておられた時の事である。大師は深山霊谷の奥に霊気漂う不思議な鍾乳洞を発見し(穴禅定)、邪気祓いのため洞窟の入口で護摩祈祷の御修行をなされた。ある日、洞窟内に巣くっていた悪竜が現われ出て、大師めがけて猛然と襲いかかった。大師はひるまず秘密真言を唱え、悪竜を洞窟の壁に封じ込め、21日間の加持をしてさらに、霊木に一刀三礼して十一面観音様を刻み本尊とした。また、この山は四国八十八ケ所第20番鶴林寺の奥の院として全国から数多くの参拝者を集めているが、最近では別格霊場第3番寺として同山を訪れる巡拝者の数が急増しつつある。
【寺宝】十一面観音菩薩像／穴禅定(徳島県天然記念物)／灌頂ケ瀧