【寺院名】法寿山 正法寺(しょうぼうじ)

【宗派名】真言宗東寺派 別格本山
【別名】春日不動
【住所】京都府京都市西京区大原野南春日町1102
【本尊】千手観世音菩薩
【開山】智威大徳
【開基】天平年間
【由緒】京都西京区大原野にある洛西の名刹正法寺は、真言宗の寺で山号を法寿山と号する。奈良唐招提寺を創建した鑑真和上の高弟・智威大徳が隠世したのが始まりで、天平年間(729-49)の創立である。後に弘仁年間(810-24)の時、弘法大師が巡錫され42歳の厄除けのため、聖観音を彫刻した。長岡京の氏神「大原の神社」の向いに同寺があり、応仁の戦火(1467-77)で焼失したが、元和元年(大阪城落城の年・1615)、恵雲・徴円の両律師の再興により現在に至り、西山大師として古くから親しまれている。境内の名庭・鳥獣の石庭は、春には樹令70余年の紅枝垂桜が漫と咲き、桜が終るとサツキ、椿が咲き乱れ、夏には2府15五県より集められた名石の石庭が、緑の苔をむして白く輝く。秋には、遠・中・近景と三拍子揃った風景が望め、冬、雪の石庭は、あたかも鳥獣戯画を見るかの如くすばらしいものである。
【寺宝】千手観世音菩薩(重文)--全国でも珍しい仏像で、丈2メートル50余りの鎌倉時代初期の作/聖観世音(平安時代)/愛染明王/地蔵菩薩/両界曼荼羅/涅槃像(画)/その他多数あり