【寺院名】誦経山 四萬部寺(しまぶでら)

【宗派名】曹洞宗
【別名】おたすけ観音
【住所】埼玉県秩父市栃谷418
【本尊】聖観世音菩薩
【開山】端山守的大和尚
【開基】
【由緒】聖武天皇(在位724-749)の御代、行基菩薩が勅命によって諸国巡回の際この地に来、岩下に宿した。不思議の霊感あって17日を期して苦行練行したところ、7日めの夜、栃樹の上に聖観音の尊像が出現したので、行基は栃樹一株をとって、お告げの通り示現の妙相を彫刻し、尊像と成して岩窟の中に留め置いた。永延2年(988)性空、幻通の両上人は法華経四萬部を書写して地中に納め、岩窟中の尊像を本尊として一宇を建立し、誦法華経山四萬部寺と号した。文暦元年(1234)には権者13人がこの地に来、札所開創のおり四萬部寺を第1番目の霊場と定めた。その後享禄4年(1531)、端山守的禅師が再興し、地蔵尊を本尊として、8月24日を以って盛大な大施餓鬼を厳修した。以後栄枯盛衰があったが、聖観世音菩薩の大慈悲心と地蔵菩薩、衆生済度の功徳力とにより現在に至る。
【寺宝】牛王の宝印 -- 文歴元年(1234)13人の権者によって秩父札所霊場が開闢された時、先達の熊野権現が笈摺の本尊牛王の宝印を当寺に納めたもの/秩父札所総開帳日誌 安永4年(1775)/萬亭応賀の奉額/おたすけ観音/その他あり