【寺院名】紀三井山 金剛宝寺 護国院(ごこくいん)

【宗派名】救世観音宗 総本山
【別名】紀三井寺
【住所】和歌山県和歌山市紀三井寺1201
【本尊】十一面観世音菩薩
【開山】唐僧為光上人
【開基】宝亀元年
【由緒】紀三井山金剛宝寺護国院は、奈良朝時代光仁天皇の宝亀元年(770)に唐僧為光上人によって開基された霊刹である。為光上人は、伝教の志篤く、観音様の慈悲の光明によって人々の苦悩を救うため仏法を広めて諸国行脚の途次、この地に泊り、夜半山頂のあたりに霊光を観じ、翌日登頂するとそこに千手観音様の尊像を感得した。そこで上人は、本地仏・十一面観世音菩薩の尊像を自ら一刀三礼して刻み、一宇を建立して安置、紀州にある3つの井戸のある寺ということで紀三井寺と名づけられ、今も境内には三井より清浄水が年中絶えることなく湧出している。その後は、歴代天皇の御幸があり、また後白河法皇(在位1155-58)は同寺を勅願所と定め、以来紀三井寺は広く人々の幸福を祈願する祈祷大道場となり、西国観音霊場第2番の札所としても名高く、宝前には日夜香煙が絶えない。
【寺宝】楼門(国重文)/多宝塔(国重文)/鐘楼(国重文)/十一面観音菩薩(国重文)/千手観世音菩薩(国重文)/梵天(国重文)/帝釈天(国重文)/また、古来文人墨客にして、杖引く人も多く、現在も数多くの筆跡が残されている/他に紀伊国屋文左衛門ゆかりの結縁坂がある