【寺院名】繖山 桑実寺(くわのみでら)

【宗派名】天台宗
【別名】桑峰薬師
【住所】滋賀県蒲生郡安土町桑実寺292
【本尊】薬師如来
【開山】白鳳6年11月8日
【開基】藤原定恵
【由緒】桑実寺は白鳳6年(655)天智天皇の勅願により、藤原鎌足の長男、定恵和尚により創建された。寺名の由来は、定恵和尚が中国より桑の実を持ち帰り、養蚕を始めたことからこの名がある。本尊薬師如来は、我国最古の秘仏で、桑実寺創建の昔より難病救済の霊像として親しまれている。元亀年間(1570-73)になるとしだいに荒廃したが、天正4年(1576)織田信長によって再建保護された。本堂はその後寛政4年(1792)に大修理が行われて今日に至っており、室町時代初期の建築様式がそのまま残っている。また戦国時代、桑実寺は佐々木城の西門にあたり、要衛の地として佐々木氏の庇護が厚かったため、繖山山頂附近には近江源氏佐々木一門の城郭跡や屋敷跡があり、現在では石垣、井戸などの遺溝が残っている。昭和初期には滋賀県で最大最古の瓢箪山古墳が発掘され、多数の副葬品が出土した。
【寺宝】本堂(重文)/桑実寺縁起絵巻(重文) 後奈良天皇御震翰、土佐光茂の筆による、上下2巻からなる絵巻物で、足利将軍義晴公より寄進されたもの/瓢箪山古墳(史蹟)/定恵和尚尊像/聖徳太子尊像/その他