【寺院名】 久米田寺(くめだでら)

【宗派名】高野山真言宗 準別格本山
【別名】竜池院
【住所】大阪府岸和田市池尻町934
【本尊】釈迦如来
【開山】行基菩薩
【開基】
【由緒】久米田寺は聖武天皇(在位724-749)の勅願によって、橘諸兄を大檀越として行基菩薩が開創した名刹である。天皇より勅願寺に定められ、平安期は学問の寺として発展したが、平安末期から鎌倉期への社会不安と大動乱のため荒廃が目立った。その後、安東蓮聖が北条時頼(1227-63)の許を得て再興し、弘安3年(1280)には再び寺運隆盛の機運を開いた。以来室町期にかけて中興最盛期を迎え、華厳教学の中心として、また戒律は南都律の拠点として、全国の学僧や宋人が多く集まり、学山としての名声を高め、幾多の名僧も輩出した。また足利氏はこの寺を和泉国安国寺にあて、全国六十六基の随一として塔婆造立の料所を寄進し、これは利生塔建立のはじめとなった。永禄年間(1558-70)になると相次ぐ法難に見舞われ、堂塔は焼失し、江戸時代延宝2年(1674)に再興された。現在の堂舎は大部分この当時に建立されたものである。
【寺宝】久米田寺文書 16通(重文)/楠家文書 7通(重文)/大塔宮令旨 5通(重文)/北畠覚空書状(重文)/星曼荼羅(重文)/仁王会曼荼羅(重文)/安東蓮聖像(重文)/その他多数