【寺院名】鹿鷺山 笠置寺(かさぎでら)

【宗派名】真言宗智山派
【別名】
【住所】京都府相楽郡笠置町
【本尊】五十尺大磨崖仏・弥勒菩薩
【開山】天武天皇
【開基】
【由緒】笠置寺の創建は古く、既に2000年前から笠置山の巨岩は信仰の対象となっていた。建物が建てられ人が住みついたのは1300年前で、東大寺の実忠和尚、その師良弁僧正によって笠置山の大岩石に仏像が彫刻され、その仏を中心として笠置山全体が一大修験行場として栄えた。永承7年(1051)以降の末法思想の流行と共に、同寺の大磨崖仏は天人彫刻の仏として信仰を集め、建久2年(1191)解脱上人が、宗教改革者としての運動を笠置寺から展開したことにより、笠置山は信仰の山として全盛を極めた。その後元弘元年(1331)、倒幕計画に失敗した後醍醐天皇を迎えたことで全山焼失し、以後復興をみたが江戸中期より荒廃、ついに明治には無住の寺となった。明治9年(1877)、大倉丈英和尚狐狸の住む荒れ寺に住し、復興に尽すこと20年、笠置寺はようやく今日の姿になったのである。
【寺宝】解脱鐘(重文)/石造十三重塔(重文)/解脱上人筆・地蔵講式・弥勒講式 各1巻(重文)/有樋式石剣/銅製釈迦誕生仏/十一面観音像/後醍醐天皇宸翰/その他多数あり