【寺院名】長等山 園城寺(おんじょうじ)

【宗派名】天台寺門宗 總本山
【別名】三井寺
【住所】滋賀県大津市園城寺町
【本尊】彌勒佛
【開山】大友与多王
【開基】智証大師円珍
【由緒】園城寺は、天台寺門宗の総本山で、いにしえより日本四箇大寺の一に数えられ、観音堂は西国14番霊場となっている。その昔、天智天皇(在位661-671)・弘文天皇(在位671-672)・天武天皇(在位673-686)の三帝の勅願により建立され、天武帝より「園城」の勅額を賜わり、長等山園城寺と称された。俗に三井寺と呼ばれているのは、同寺には天智・天武・持統三帝が産水に用いた霊泉があり、御井の寺と呼ばれていたが、後に智証大師が、三部灌頂の法水に用いてから三井寺と称されるようになった。同寺を我が国の名刹としたのは実に、高徳でもあり新知識人でもあったこの開祖智証大師円珍の力によるものである。この古い伝統を持つ園城寺も長い歴史の上では再三の兵火にあって来たが、古河に水絶えず復興され現在に至っており、境内の建築物の諸様式を集めた姿は、建築博物館といってよい。
【寺宝】園城寺金堂ほか3棟(国宝)/重文建造物11棟/智証大師坐像等(国宝)/絵画・文書・彫刻等(重文)/その他多数あり。
※同寺は僧・町田久成師が帝室博物館の創始者であるなど、美術の間に深い因縁がある。