【寺院名】越知山 大谷寺(おおたんじ)

【宗派名】天台宗
【別名】大長院
【住所】福井県丹生郡朝日町大谷寺
【本尊】十一面観世音菩薩
【開山】
【開基】泰澄大師
【由緒】大谷寺は、金毘羅山東南麓にあり、西方6キロにある越知山三所権現の別当寺であった。越知山は越の大徳と称される泰澄が14才の時登峰し修行した寺で、後に開山された白山と併せて両界曼荼羅が成立するとされている。大谷寺は古い記録から弘法大師御影供料田を寄進されていたことがわかるなど真言系でもあったが、天文元年(1532)の記録によると天台宗にして、近世では平泉寺の次席に置かれていた。寛正2年(1461)頃には仏事の執行をする衆徒方と山伏方が各々16坊あったと記されている。以後大いに栄えたが、天正2年(1574)一向一揆のため全焼。復興されたが往時と比べると寺領等も減じた。明治の神仏分離により、越知山大権現は越知神社となり、のち大谷寺も天台宗寺院として再興された。平安末期の十一面観音坐像など重要な文化財も数多い。
【寺宝】木造十一面観音坐像、阿弥陀如来坐像、聖観音立像、不動明王立像(重要文化財)/泰澄大師像(明応年間作)(重美)/石造九重塔(重美)/その他多数