【寺院名】石立山 岩戸寺(いわどうじ)

【宗派名】天台宗
【別名】奥の寺
【住所】大分県東国東郡国東町大字岩戸寺
【本尊】薬師如来
【開山】仁聞菩薩
【開基】
【由緒】岩戸寺は養老3年(719)仁聞菩薩の開創と伝えられる六郷満山二十八本寺の1つである。菩薩の行願成就したので俊足明賢を都へ遣わしたとき、明賢が播磨の国の洋上に、一身七頭の鬼形が死んで漂っているのを見て加持力で汀に引き寄せ、その首をとって内裏に入ると、帝より「六郷満山は鎮国の霊場、天長地久の御願所なり」との綸旨とともに明賢に律師の位を授けられた。そして七鬼の首を吾山に埋め、石の扉をもって堅く閉塞し、以来、石立山岩戸寺と号する(八幡御前生記・豊鐘善鳴録)。全盛時には、山6坊、里6坊の12坊を有し、民衆教化・初学者修行道場として六郷満山の主要な地位にあったが、文禄年間(1592-96)、古城の合戦で兵火に遭って全山焼失し、その後衰退した。今日では、仁聞菩薩御自作と伝えられる本尊薬師如来をはじめ、数多くの有形文化財を残している。
【寺宝】本尊薬師如来(県重文)仁聞菩薩の作。藤原中期のものと推定される。像高95.4cm /国東塔(国重文)/修正鬼会(旧正月7日・国重要民俗文化財)/仁王像(県重文)/石幢(県重文)/日光・月光菩薩/薬師十二神将/六郷満山史跡(県史跡)/その他多数